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顧客分析トライアスロン:データから知識抽出、そして知恵のレベルへ

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2006/06/13

Abstract


顧客中心主義への戦略シフトが進む銀行業界では、「顧客分析トライアスロン」という新たな競争が繰り広げられています。セレントの予測では、この新しい動きの中で、各行は顧客データの獲得、知識の抽出そして知恵のレベルまでの実現に全力で取り組む見通しです。


伝統的なリテールバンキング戦略の威力が衰えてきています。多角化戦略や買収戦略に限界が見え始め、支店網拡大のコストが益々嵩む一方で、新規参入組が市場シェアをじわじわと侵食し続けています。こうした現状において、業績を生み出す力はどこにあるのでしょうか。セレントは、その答えは「顧客価値の管理」にあると考えています。しかし、これは小手先の業では済まず、「顧客分析トライアスロン」という競争への参加を意味します。具体的には、①顧客データを獲得し、②それに基づいて知識を抽出し(データに基づいて顧客収益性などを把握すること)、③最終的に知恵のレベルまで実現すること(予測モデリングを使ってサブセグメントの収益性向上を図るなど、洞察力に基づく行動をとること)を目指すものです。このトライアスロンは、オリンピック競技並みのレベルの高さと判明されており、現時点で完走できる銀行はごく少数に限られています。

セレントは最新レポート「顧客分析トライアスロン:データから知識抽出、そして知恵のレベルへ」で、このレースのメダリストになる方法を探っています。上位でゴールするためには、各行とも従来の収益性モデルを捨て去り、口座レベルのデータに基づく新たなモデルを開発することが必要です。その際サービスコスト評価も要します。多くの銀行はこれがオリンピック競技並みの偉業であると同意するでしょう。しかしながら、レースに参加した銀行のほとんどで、過半数の顧客の収益性が(最大で3割も)向上するといった成果を考えると、挑戦する価値はあります。収益性の改善幅は、各顧客のサービスコストの違いによって大きく左右されます。例えば、支店やコールセンターなどの「ライブチャネル」の顧客の場合、リモートチャネルを主に利用する顧客に比べて5倍以上のサービスコストがかかる可能性があります。

「『顧客収益性を算出しているか』という質問に対して、ほとんどの銀行がおそらく『イエス』と答えるでしょうが、その多くは平均値を算出しているにすぎず、口座レベルの数値までは出していないことを認めざるを得ないでしょう。しかし、平均値を見ているだけではレースに勝つことはできません。表彰台に上がるためには、口座レベルの収益性を算出し、それを顧客ごとに名寄せする作業が不可欠です」と、セレントのバンキング・プラクティス・マネジャーで当レポートの執筆者であるアレンカ・グリリッシュは述べています。さらに「顧客価値の管理は単発の成果ではなく、長期間をかけて修得し、改善を積み重ねていく作業なのです。従って、今日の勝者は明日も勝者となる可能性が高く、その一方、敗者はますます遅れをとることになりかねません。勝者は、サブセグメントにおける商品投入機会の把握や商品開発期間の短縮、そして全般的に顧客の満足度やロイヤリティの向上という点で優位に立つでしょう」と補足します。

レポートでは、勝者の代表であるカナダロイヤル銀行とワシントン・ミューチュアル銀行の実績を検証しています。