2005年保険契約管理システム: 生命保険・年金向けシステムベンダーレポート
Abstract
セレントは、生命保険・年金向けシステムベンダー18社の製品について、その特性を詳しく比較・分析しました。
セレントは、生命保険・年金分野の保険契約管理システムに関する包括的かつ有益な調査結果レポートを提供します。当社はこれまで、保険市場全体、企業保険向け、個人保険向けに分けて2005年の保険契約管理システム市場およびベンダーの動向をまとめた一連のレポートを発行してきましたが、今回のレポートでシリーズは完了します。次回は、2006年初めにアップデートレポートを発行する予定です。
「2003年以降、生命保険・年金分野の保険契約管理システムの市場状況には幾分変化がありましたが、十分に変わったとは言えません。総合的機能を備えたシステムの3分の1が、いまだCOBOLを使用しています。明るい材料は、昨今数多くの最先端ソリューションが現れ、こうしたソリューションを手がける新規参入ベンダーが出てきているということです」と述べるのは、セレント保険プラクティスのシニアアナリストで今回のレポートを執筆したチャド・ハーシュです。「業界の歩みはゆっくりしたものですが、前進していることには違いありません。ACORD XMLをはじめ、Webサービスやサービス・オリエンテッド・アーキテクチャ(SOA)を採用するベンダーの数は増え続けています。変化の潮流が見え始めた今は、保険会社にとってコアシステムの選択肢を再検討する絶好の時期と言えるでしょう。」
セレントはこのレポートを通じて、生命保険・年金向け保険契約管理システム市場に対する理解を深めていただきたいと考えています。レポートではベンダー18社の保険契約管理システムの特性・機能を詳しく紹介するとともに、新規参入ベンダーによる4システムについても一部の機能を取り上げています。
さらに、セレントが新たに導入したベンダー評価基準「ABCD ベンダービュー」に基づく分析も行ないました。これは、A. テクノロジーの先進性(Advanced technology)、B. 機能の幅(Breadth of functionality)、C. 顧客基盤(Customer base)、D. 顧客サービスの充実度(Depth of client services)の4つのカテゴリーでベンダーを評価し、カテゴリー別に各ベンダーの市場における相対的な位置付けを示したものです。ただし、単純な「四象限図」とは異なり、右上の位置にあるソリューションが必ずしも最善のものであるとは限りません。保険契約管理のように複雑かつ特異な分野においては、すべての点で「最善」と言えるソリューションは存在しないからです。保険会社には、機能の幅、テクノロジー、実績、顧客サービスの中で自社にとって何が最も重要な要因であるかを見極め、レポートに掲載した特性や比較テーブルを使って独自のショートリストを作成することを勧めます。なお、「ABCDベンダービュー」による比較・分析の対象となるのは、詳細な特性を把握しているベンダーに限られます。
今回、比較・分析の対象としたベンダー18社は次のとおりです。AdminServer、CGI/Wyde、Computer Sciences Corporation (CyberLife、FUTUREfirst、VANTAGE-ONE)、Duck Creek Technologies、Fiserv Insurance Solutions、Genelco、LIDP、Management Data, Inc.、McCamish Systems, LLC、Milliman、NaviSys、Rudd and Wisdom、EDS-SOLCORP (INGEIUM)、SunGard、SunGard Sherwood、Systems Engineering Group。
また、SAP/Accenture、EDS-SOLCORP (RADIENCE)、Sapiens、Tata Consultancy Servicesの新規参入ベンダー4社のシステムに関しては、機能の一部を紹介しています。
レポートは全81ページから成り、多数の図表が掲載されています。