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外国為替現物取引市場における電子取引ベンダーの動向

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2005/02/23

Abstract


外国為替現物取引市場に参入している電子取引プラットフォームのうち、ディーラー間取引向けプラットフォームと対顧客取引向けプラットフォームではその市場環境に違いが見られます。ディーラー間取引市場において二大通貨にそれぞれ強みを持つ2つのプラットフォームが双璧を成しているのに対し、対顧客取引市場はより細分化されており、各セグメントに特化した5つのプラットフォームと最近新規参入を果たした1つのプラットフォームがシェアを分け合う状況となっています。

セレントの最新レポート「外国為替現物取引市場における電子取引ベンダーの動向」は、外為現物取引市場に参入している以下のプラットフォームについて詳しく分析しています。

セレントでは、今後、単独ディーラー向けプラットフォームに焦点を当てたレポートを発行する予定です。この先電子取引が拡大を続ける中で、こうしたプラットフォームの動向はより流動的になるとセレントは予測しています。
レポートでは、上述のプラットフォームについて、ターゲット顧客基盤、価格設定メカニズム(「Request for Quote = RFQ」 vs.「Executable Streaming Price」)、匿名性、プライム・ブローカレッジ、取引前および取引後のサポート、収益モデル、オーナーシップなどの点から詳細に比較・分析しています。

また、セレントでは、これとは別のレポート「外為現物取引市場の概要」を発行し、ディーラー間および対顧客取引市場の特徴やCLS決済(国際連続同時決済)など業界規模のプロジェクトについて取り上げています。このうち対顧客取引のプラットフォームは顧客基盤やSTPサービスごとに特化しているため、既存のプラットフォームが十分存続可能な市場規模や拡大ペースが維持されています。

したがって、これらのプラットフォームの間で統合が進む可能性は低いでしょう。これに対し、ディーラー間市場では、中小銀行をターゲットとする競争の激化からプラットフォームの統合や一部プラットフォームの市場撤退などに発展する可能性があります。一方、対顧客取引の各プラットフォームは(FXAllを除き)いずれもバイサイドの特定顧客層をターゲットとしているため、株式など他の市場に比べてプラットフォーム間の競争は発生しにくいといえるでしょう。ちなみに、FXConnectは投資顧問会社向けプラットフォーム、HotSpotはヘッジファンドおよび商品取引投資顧問向けプラットフォームに特化しているほか、360Tは中欧企業の財務部門向けプラットフォームでそれぞれ高いシェアを確保しています。

このような状況から、対顧客取引市場には既存のプラットフォーム全てが共存できるだけの余地があると言えるでしょう。ところが、銀行間取引市場は状況が異なります。ロイターとEBSは銀行向けプラットフォームの二大勢力ですが、両者のプラットフォームにはほとんど違いがありません。今すぐに実現する可能性は低いものの、世界の二大通貨にそれぞれ強みを持つ両者が統合して相互補完を図るということも将来的には十分あり得るでしょう。さらに、銀行間取引市場では、電子取引プラットフォームに価格発見機能や流動性を提供する大手銀行と、対顧客取引プラットフォームでバイサイドの顧客と類似した取引を行っている中小銀行とに二分される傾向が強まり、実質的に流動性が著しく低下しています。このような市場の二分化がさらに進めば、トップ100以外の銀行をターゲットとする新たなプラットフォームも出現するでしょう。

セレントの証券プラクティスのシニアアナリストでレポート執筆者のジョディ・バーンズは次のように述べています。「業界の予測に反して、外為現物の対顧客取引市場には既存のプラットフォームが全て存続できるだけの余地があります。一方、銀行間取引市場における大手と中小銀行の二分化傾向がさらに進めば、プラットフォーム間の統合に発展する可能性もあるでしょう。」

このレポートは14の図と2つの表を含む全44ページで構成されています。