スマート技術とスマートな戦略: IC技術の先行きを占う
Abstract
米国ではここ数年、スマートカードを巡る新たな動きは見られなくなっています。しかし、スマートカードはこのまま消滅するわけではなく、むしろ2012年までにはその存在感を強めるものとセレントは見ています。
スマートカードはICカードとも呼ばれていますが、その技術は決して新しいものではありません。スマートカードに支払い機能を搭載できることは広く知られており、世界中でその利用範囲が広がっているにもかかわらず、米国ではスマートカードを利用した多くのプロジェクトが失敗に終わっています。セレントの最新レポート「スマート技術とスマートな戦略:IC技術の先行きを占う」は、スマートカードを巡る新展開とそれが米国のクレジットカード市場に及ぼす影響について検証しています。
スマートカードの今後の動向は、カード詐欺の脅威やEMV仕様といった要因のほか、スマートカードへの切り替えが世界的な潮流となるかどうかにも左右されるでしょう。これらはかなり以前から想定されて来た要因ですが、ここにきてキャッシュベースシステムの撤廃、RFID(Radio Frequency Identification:非接触認証)の進歩、他業種におけるスマートカード技術の普及などを背景に、米国では改めてスマートカードへの関心が高まっています。
「決済業界の動向に詳しく、スマート技術の進歩に注目してきた層は、米国でも欧州と同様、やがてスマートカードが磁気ストライプカードに取って代わり、決済業界に変革がもたらされると確信しています。」と、セレントの銀行アナリストでこのレポートを執筆したアリアナ・ミシェル・ムーアは述べています。「あとは、タイミングと方法の問題でしょう。このレポートでは、全く新たな観点と現実的な想定あまり現実的とは言えない想定、そして仮説を提供しています。」
本レポートは11のグラフと5つの表を含む全33ページで構成されています。