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進化するアジア株式市場

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2010/02/11

Abstract


(このレポートは2010年2月11日に"The Evolution of Equities Market Structure in Asia-Pacific"というタイトルで英文で発表しましたが、日本語版を2010年5月13日に発行しました。)

アジア太平洋地域の株式市場は、数年後でも、米国や欧州と同じような構造にはならない、と考えたほうがよいかもしれません。アジア太平洋において最終的にビジネスチャンスを獲得するのは、地域市場に特化し、来る変革の波に乗り切れる十分な資本と忍耐力を備えた企業でしょう。

アジア太平洋の株式市場の構造や発達度は、米国の成熟したトレーディング環境と比べて3〜5年、MiFID(金融商品市場指令)導入後の欧州と比べても数年は遅れています。レギュレーションNMSやMiFIDによりイノベーションや市場の細分化(フラグメンテーション)に拍車がかかった米国や欧州と異なり、アジアの株式市場には規制の変化を引き起こすような大々的な触媒が存在しません。投資家の取引所への登録を課する規制、株式取引の印紙税や複数通貨制度、リテール取引への偏り、といった各国特有の要因が市場では構造的障壁となり、高頻度取引(HFT)を含む先進的なトレーディングの普及を阻んでいます。

セレントの最新レポート「進化するアジア株式市場」によると、2010〜2012年にかけてのアジア太平洋地域では新たな取引市場やマッチングシステムによる混乱は少なく、したがって市場の細分化もさほど進まないと思われます。2012年には取引所外でのクロッシング取引量が対2009年比で1.1%増加し、地域の総取引量の4.7%を占めるようになるでしょう。市場の細分化や混乱が抑えられる一方で、アジアの取引所の健全性は保たれており、取引量は年20〜30%の成長率で増加するとセレントでは予測しています。

「バイサイドのトレーディング手法が洗練されていくに従い、HFTなど最新のトレーディング戦略が展開されるようになるでしょう。アルゴリズム、スマート・オーダー・ルーティングなど、最先端のトレーディングツールの利用が今後拡大すると予測されますが、米国や欧州並みに普及することはまずないと思われます」とセレントのシニアバイスプレジデントでアジア代表の共同執筆者、ニール・カタコフは述べています。


「証券会社が最新のトレーディング・テクノロジーに移行し、バイサイドが電子トレーディングや、アルゴリズム、スマート・オーダー・ルーティング(SOR)、ダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)、トレーディング分析などのトレーディングツールを導入するようになれば、時代の流れを見越して最先端テクノロジーを備えた企業がアジア市場において優位にたつようになるでしょう」とセレント・キャピタルマーケッツグループのリサーチディレクターで本レポートの共同執筆者であるデビッド・イーストホープは述べています。

「2010年と2011年に最も大きく変化すると考えられる市場は、市場構造の大規模な改革が行われる日本とオーストラリアです。オーストラリアではこの2年で、高度なトレーディング手法が拡大すると思われます。またいずれの市場においても、代替取引システム(ATS)が市場全体に占める割合が高まるでしょう」とセレントのアナリストで本レポートの共同執筆者であるシャーメイン・リーは付け加えています。

このレポートは35図と7表を含む57ページで構成されています。