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イスラム金融の新たな展開:収益増加に伴うリスクの拡大

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2010/02/04

Abstract


イスラム金融は世界全体の資産残高の1%を占めています。調査の結果、世界で14億にも上るイスラム人口のうち半数は、従来の金融サービスに匹敵する代替サービスが得られるならば、イスラム金融を選択するであろうことがわかりました。イスラム金融市場は2000年以降、年率30%超で成長しており、今後も引き続き力強い伸びを示すものと予想されます。

オリバー・ワイマンのレポート「イスラム金融の新たな展開:収益増加に伴うリスクの増大」は、リテールバンキングとホールセールバンキングに焦点を絞りながら、世界のイスラム金融サービス市場をさまざまなセグメントおよび地域にわたって考察し、各セグメントで生まれつつあるトレンドと成功要因を明らかにしました。


出典:Bankscope, オリバーワイマン

きわめて高い収益と驚異的な成長率という好条件がありながら、金融機関の大半はそれをまったく生かし切れていないのが現状です。この中で成功するか否かによって、今後中期的に起こると見られるイスラム金融部門の整理統合において、買収側に立つか被買収側に立つかが決まるでしょう。

ホールセールバンクは不動産や通常の融資に力を入れており、「ムラバハ」(割賦販売と類似)や「イジャーラ」(リースに相当)の構造を利用したシンプルな商品を提供しています。リテールバンクはかなり高い収益性を示しているものの、大半は互いに似たりよったりの商品を提供しており、顧客サービスも高いとはいいがたく、販売効率も改善の余地があります。

本レポートは34図と3表を含む38ページで構成されています。