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欧州における取引後処理をめぐる動向

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2010/07/13

Abstract


欧州中央銀行(ECB)が提案している汎欧州的な証券決済システム「Target2-Securities (T2S)」は、証券決済機関(CSD)による取引決済プロセスの合理化を可能にするとみられます。この取り組みが実現すればコスト削減や処理時間の短縮が見込まれますが、CSDやカストディアン銀行の収益およびビジネスモデルに及ぼす影響についても考慮する必要があります。

セレントの最新レポート「欧州における取引後処理をめぐる動向」は、T2Sの導入が取引後処理に及ぼす影響について分析しています。例えば、CSDの決済関連収入は大幅に減少すると予想されます。CSDがなお競争力と差別化要因を維持できる分野として、クロスボーダー資産や付加価値資産に関するサービスなどが挙げられますが、これらはCSDが伝統的に得意としている分野ではありません。従って、様々なかたちで業界の再編が進むとみられます。

下表は、欧州にあるCSDの今後の成功あるいは生き残りの可能性を占う上で有効と思われるパラメータを示したものです。これをみる限り、決済処理件数と預かり資産残高が多く、複数の市場に進出しているユーロクリアとクリアストリームが最も優位に立っているといえるでしょう。もう1つ重要な要因となるのは、各CSDが決済機関グループの傘下にあるかどうかという点です。そこから生まれるシナジー効果が自国市場で有利に働くとみられるからです。T2Sの導入に伴い、CSDは、欧州全域で競争力を持つインフラを整備することが求められます。既に多国籍ネットワークや国際間の取引システムとの連携を進めているCSDは、インフラ整備のスピードや開発コストを削減することができるため、有利といえるでしょう。

T2S導入後の生き残りの可能性を占うパラメータ


預かり
資産残高
が多い

決済処理
件数が
多い
複数の
市場に
進出
傘下の
証券
グループ
決済機関/
グループ
の傘下で
ある
銀行業
営業免許
の有無
再編の
可能性
(合併・吸収)
CC&G/
Monte Tittoli
No Yes Yes LSE
Group
Yes No No
Clearstream Yes Yes Yes Deutsche
Borse
Yes Yes No
Euroclear Yes Yes Yes No Yes Yes No
Iberclear/
Meffclear
No No No BME
Group
Yes No No
OeKB
Austria
No No No No Yes No あり
VP Denmark No No No No Yes No 高い
VPS Norway No No No Olso Bors
VPS
Yes No あり

「一部の国でディスインターミディエーションが起こる可能性が高いとみられる一方、T2Sの導入がどのような成果をもたらすか予想しにくい国もあります。T2S導入の目的は、欧州証券市場の統合を促すことにありますが、新たな決済システムを導入したからといって均一な市場や均等な機会が実現するものではありません。政治的な意思、各国の規制および市場慣行の変革を実行することも必要です」とセレントのシニアバイスプレジデントでレポートを共同執筆したアクセル・ピエロンは述べています。

「ECBはT2Sの導入にあたって様々な前提条件を示してきましたが、その1つにEU圏内にある全てのCSDがこれに参加することを挙げています。掲げた目標を達成するためには、こうした条件やプロジェクトの成果を定期的に見直す必要があります。市場環境が活性化し、テクノロジーが急速に進化しといってもT2Sの必要性がなくなったわけではありません」とシニアアナリストでレポートの共同執筆者であるアシュマン・ジャスワルは述べています。

本レポートは、欧州の清算・決済業界の行動規範やT2Sなどを通じて、取引後処理が進化してきた経緯を分析しています。また、証券決済システムを共通化することで生じる課題や、民間プロジェクトがT2Sに代わる存在となり得るのかといった問題を検証しています。市場の複雑化と縮小が進む取引後処理分野では、CSDとカストディアンがシェアを奪い合う状況が続いているため、最近の一連の動きはカストディ市場にも幅広い影響を与えるものとみられます。

このレポートは13図と10表を含む38ページで構成されています。