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顧客報告書作成ツール

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2010/11/17

Abstract


ウェルスマネジメントサービスのプロバイダーは、顧客報告書作成ツールを導入することでコストの最小化、効率性の向上、コンプライアンスやスケ―ラビリティをめぐる問題の解決が可能となり、個人顧客に効果的なサービスを提供できるようになります。

セレントの最新レポート「顧客報告書作成ツール」は、北米と欧州における顧客報告書作成ソリューションを分析し、ベンダー16社が提供するソリューションの特徴を解説・評価しています。

本レポートで取り上げたベンダーはAdvent、Assette、BI-SAM Technologies、Black Diamond Performance Reporting、CorrectNet、DST Global Solutions、Envestnet、Expersoft、Factbook、InvestEdge、Kurtosys、Private Client Resources、SS&C Technologies、Thomson Reuters、Vermilion、WealthTouchの16社です。レポートでは、各ソリューションの差別化要因およびマイナス要因を紹介しています。ソリューションの比較には、セレント独自の評価ツールであるABCDベンダービューを用いました。これは、①テクノロジーの先進性②機能の幅③顧客基盤(顧客数)④顧客サービスの充実度の4つの重要カテゴリーにおける各ベンダーの相対的なポジションを図式化したものです。

「金融危機を機に、ウェルスマネジャーは、優れた顧客サービスとコミュニケーションを提供する必要性を認識するようになりました。そこで顧客報告書作成ツールを導入し、それまでマニュアルで行っていた報告書作成プロセスを自動化しました。その結果、担当者は顧客維持のためにより多くの時間を振り向けられるようになっています」と、セレントのリサーチ・ディレクターでレポートの共同執筆者であるイザベラ・フォンセカは述べています。

ここでは同一条件での比較を行うため、対象となる顧客報告書作成プロセスと製品の特徴に基づいてベンダーを大きく3つのグループに分類しました。

  • 報告書作成特化型ベンダー:報告書のレンダリング、作成および配布
  • 混合型ベンダー:顧客報告書の作成・分析プロセスの様々な側面のサポート
  • 総合型ベンダー:より大規模なウェルスマネジメント・プラットフォームの一部として顧客報告書作成ツールを提供

「報告書作成プロセスは、大まかにいって?データの検索・統合?パフォーマンス計算?レンダリング・配布の3段階に分けられます。この全ての機能を手掛けるベンダーもあれば、報告書作成プロセスのうち一部の機能または段階に特化して差別化を図っているベンダーもあります。機能の拡充や顧客ニーズへの対応を常に怠らないベンダーは、将来的にこの分野の勝者となるでしょう」とアナリストで共同執筆者のアレキサンダー・カマルゴは述べています。

本レポートは、各ソリューションの特性と機能を詳しく紹介した「ベンダー評価」の項と「ベンダーランキング」の項から構成されています。ベンダーの比較は同じグループに属するベンダー間のみで行い、他のグループとの比較は行っていません。ABCDベンダービューで定めた4つのカテゴリー全てで最高の評価を受けたソリューションはありませんでしたが、今回分析した様々な機能で差別化に成功しているソリューションはみられました。

レポートの最終項では、顧客報告書作成ツールをめぐる今後の見通しや顧客ニーズの動向について考察するともに、この分野のベンダーが市場で差別化を図るために何をすべきかを論じています。

このレポートは9図と31表を含む90ページで構成されています。