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中国の金融機関におけるリスク管理:トレンドと課題

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2012/11/30

Abstract


セレントが最近行った調査によると、中国の銀行、資産運用会社、証券会社などの金融機関はリスク管理機能の強化の必要性を認識しています。調査対象の金融機関の全てが既存のリスク管理システムの機能向上が必要と回答し、ビジネスプロセスの改善が必要と回答したのは全体の43%(特に銀行が多い)、バーゼルⅢやソルベンシーⅡといった新たなリスク管理の枠組みを採用することが大幅なリスク管理機能の強化につながるとした回答は29%に上りました。

銀行は豊富な資金力を備えていますが、規制緩和とグローバル市場におけるエクスポージャーの拡大に伴い、CVAの導入などによりリスク管理を強化する必要に迫られるでしょう。また資産運用会社は、投資家の知識の向上や金融商品の多様化に対応するため、総合的なマルチアセット・ポートフォリオやリスク管理システムの導入が急務です。また、証券会社は、より複雑で相互に関連するリスクの管理という難しい課題に直面しています。

「中国の金融機関が世界の舞台で競争上の優位に立ち、国内市場でも内外のライバルに対抗していくためには、世界レベルのリスク管理能力を備える必要があるでしょう。顧客および取引先の投資商品から財務管理に至る全ての情報を社内どこでも一覧できるようにすることや、リスク関連データのレポジトリを構築することが不可欠になります」と、セレントのアジア金融サービスグループのアナリストでレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。

本レポートは34p、11図と7表で構成されています。