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世界の銀行業界のIT投資動向

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2015/02/05

Abstract


北米、欧州およびアジア太平洋地域の銀行による2015年のIT投資額は合わせて1,967億ドルに達し、前年比で4.6%増加すると予想されます。こうした拡大傾向は明るい兆しといえるでしょう。

本レポートは世界の銀行業界におけるIT投資動向について分析し、トレンドの方向性を比較しています。投資拡大分は主にアジア地域の銀行によるもので、同地域の銀行の2015年のIT投資額は前年比5.6%増の703億ドルに達するとみられます。その後伸び率はやや鈍化するものの、2017年にかけてはほぼ同水準で推移する見通しです。

米国とカナダの銀行も、前向きな投資意欲を示しています。北米の銀行による2015年の投資額は前年比4.5%増と堅調に伸び、622億ドルに達し、2016年は4.2%増の648億ドルになる見通しです。欧州の銀行の投資計画はやや見劣りするものの、全体として投資を拡大する構えを見せています。欧州の銀行による2015年のIT投資額は前年比3.7%増の643億ドルが見込まれています。その後も2017年にかけて拡大傾向が続き、同年の投資額は4.4%増の701億ドルと予想されています。

「IT投資の勢いは力強く安定しており、今後数年間は持続するとみられます。世界各地の銀行はテクノロジーのメリットを活用し、イノベーションに取り組む体制づくりを進めています。北米、欧州、アジアの3地域のIT投資総額は2016年には前年比4.7%増、2017年は同4.6%増が見込まれます」と、セレント銀行グループのリサーチディレクターでレポートの共著者であるジェイコブ・イエーガーは述べています。

本レポートは北米、欧州、アジア太平洋の3項に分かれており、各項では顧客および投資のタイプ別(社内または社外、保守管理または新規システムなど)に予算配分状況を分析しています。また、各地域におけるテクノロジーの主要トレンドについても概要を示しています。