確定拠出年金(401K)をめぐる難題:投資アドバイスの自動化が開く個人投資家の市場参加への道【抄訳版】

（英文レポート"The Defined Contribution Conundrum:Automated Approaches to Unlocking the Potential of the 401(k) Retail Investments Market "の重要部分を抽出し翻訳しました。）

401k（確定拠出年金）は、米国民の退職後の蓄えとして徐々に企業年金に取って代わる存在となり、今や他のあらゆる適格退職年金の合計額を上回る資金を預かるようになっています。一方で、401k関連ビジネスは 個人投資の分野では依然出遅れたままであり、そのコスト、透明性、全体のユーザー経験などの点で個人向け証券業界に後れを取っています。

本レポートは規制、経済および人口動態の3つの力が401kビジネスをどのように再形成し、同市場への新規参入者に扉を開くかを明らかにしています。

Blooomなどの低コストで消費者に直接提供されるサービスは、不透明な収益モデルや利益相反の問題を抱える既存の投資アドバイザーに代わる魅力的な選択肢となっています。こうした投資アドバイザーは、情報開示やその他の規制要件を遵守するためにサービスコストの実態を明確化せざる得なくなり、さらに厳しい競争にさらされるでしょう。

将来的に、401kビジネスに義務付けられている業務上の要件（プランプロバイダーおよびスポンサーとの接続性など）が撤廃されれば、進化する給付環境に対応するための策が講じられるようになるとみられます。

「市場の開放が進めば、プロバイダーのサービスを組み合わせたり、ニーズに合ったサービスを選んだりできるようになり、市場参加者に直接コストを請求する第三 者プラットフォームの構築も進むとみられます。プランプロバイダー、スポンサー、アドバイザーは、長年の市場の想定を覆す可能性のある『規制のビッグバ ン』に備えておくべきでしょう」とセレントのウェルスマネジメントグループのシニアアナリストでレポートを執筆したウィリアム・トラウトは述べています。