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FRTBと市場リスク管理のルネサンス パート1:市場開拓のための健全なIT戦略【抄訳版】

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2016/08/02

Abstract

(英文レポート"FRTB and the Upcoming Renaissance in Market Risk Management, Part 1: How to Execute Sound Go-to-Market IT Strategies"の重要部分を抽出し翻訳しました。)


金融機関が「トレーディング勘定の抜本的見直し(FRTB)」の施行に備えて本格的に取り組むなか、ティア1銀行の負担額は今後3年間で6,000万~1億5,000万ドルに達するとみられます。新たな規制要件に対応するため、金融機関はリスク管理システムの基本アーキテクチャやデータモデルを刷新し、市場のリスク管理プラクティスの再生へと向かうでしょう。

KEY RESEARCH QUESTIONS

1 FRTBはフロントオフィス、損益計算書、リスク、市場データのITエコシステムにどのような影響を及ぼすか?

2

新たな機能の開発にどう取り組むべきか、アーキテクチャにはどのような選択肢があるか?
3

FRTBの新規要件に対応可能なベンダーおよびソリューションは何が違うのか?

トレーディング勘定の抜本的見直し(FRTB)は市場リスクの最低所要自己資本の改定基準を示すもので、バーゼル2.5における資本規則の改定に続く見直しです。それによると、2019年末を期限にさらに大幅な自己資本の増額、リスク測定方法の強化と緻密化、モデリング方法の厳格化、業務管理の強化などが求められることになります。本レポートは、大規模な変革プロジェクトを計画し実行しようとする金融機関、にアーキテクチャの原型、イノベーションの可能性、ソリューションの現状について説明します。

現行業務およびプロジェクト計画の取り組みに加え、2018年初めにかけてはIT投資と施行への備えがピークに達し、今後3年間のティア1銀行による負担総額は6,000万~1億5,000万ドルに達すると予想されます。新規要件に対応するため、金融機関は既存のリスク管理システムのアーキテクチャやデータモデルを見直すことで、測定手法に関する高い要件を満たし、データ/モデルプロセスの強固さを確保しようとするでしょう。既存のリスク管理システム/業務については、縦割りで細分化したブラックボックスのようなアプローチを大幅に変革する必要があるでしょう。

「アーキテクチャの刷新または再設計を強制されることは嬉しいものではありません。特に、FRTBに備えて資本集約度の低減と継続的な資本の最適化を目指す金融機関にとってはそうでしょう。金融機関が追及しようとする戦略には違いがありますが、先見性のあるプレーヤーはフロントオフィスとリスク管理システムを平行して構築し、綿密かつ統合的なアプローチをとっています」とセレント証券プラクティスのリサーチディレクターでレポートを執筆したキュビラス・ディン は述べています。

戦略上のシステムの選択肢としては、フロントオフィス、リスク、市場データおよび商品管理の機能の境界をめぐる意思決定に加え、データの集中化と所有権、開発ライフサイクルのガバナンス、管理、標準化の水準をめぐる業務上の設定の検討などがあります。多くの場合、金融機関は既存の投資、機能の実行可能性、システム統合に対する業務部門の意欲といったレガシーシステムの制約にも影響されるでしょう。

今後数年間は、新規制への準拠とそれに基づく自己資本増額による影響の軽減を実現するため、リスクおよび財務機能を備えた市場とトレーディング業務をつなぐビジネスモデルを抜本的に変える必要に迫られるでしょう。フロントオフィス、リスク管理および財務のアーキテクチャ基盤を支えるためによく使われる縦割りでブラックボックス化した連動性の低いアプローチは、維持コストがさらに膨らみ、その目的を果たせなくなるでしょう。

本レポートは30p、9図と1表を掲載しています。